Minorities from the majority
- 2019.08.31
- コーヒーの歴史 コーヒー紹介 コーヒー豆知識 トランジットビーンの日常
こんにちは、ひげマスターです。
大変お久しぶりのブログ投稿です。まさか3ケ月ぐらいも投稿できていなかったとは….反省しております。
ですが、サボっていた訳ではないのですよ 笑
6月、7月、8月の夏の3ケ月間は カフェのニーズはあるとは思うのですが
コーヒー専門店と言うのは割とニーズがなくなるのですよ。このブログを読んでくださってる
みなさんも、身に覚えがあるでしょう?
そんなにコーヒー豆やホットコーヒーを消費していないことに 笑
9月からコーヒー専門店のニーズが回復してくるのです。だから
6月、7月、8月は9月にどのようなコーヒーを提案していこうかと考えている期間になります。
提案するデザートの考案だったり
どのような味のコーヒーを作るのか
仮説と検証での焙煎プロファイリング構成
どう楽しんでいただくのか だったりとかね。 いろいろ考えて行動してると
あっという間に9月になってしまう訳です。はい 言い訳はこのぐらいにしておきましょう 笑
さて、夏にコーヒー専門店に足を運んで頂いていたお客さん
こっそりと楽しんで頂いていたネタをブログでご紹介してみましょう。
「ワイニー水出しコーヒー」
TransitBeansで昨年の秋頃から提供させて頂いているワイニー水出しコーヒー
「ワイニー水出しコーヒーって何?」と思われている閲覧者もいらっしゃると思いますので
ここらで、ご説明も補足として書いていきましょう。
ワイニーとは、ワインに似た味、香り、質感が感じられる風味に対して使われる表現です。
「ワイニーの風味ってどう作るの?」
コーヒー農園であるコーヒー豆生産者が、コーヒーチェリーの品種や独自の精選、精製の技術で
風味をコントロールしコーヒー生豆にまで仕上げます。
主に精製プロセスのナチュラル製法、ワイニープロセスで仕上げられた生豆に
ワイニーな風味がでる成分が多く入っております。
その成分を、TransitBeansの浅煎りの焙煎技術と透過法、浸漬法の抽出技術を組み合わせて
誰でも解り易く、誰でも飲み易い 個性があり、バランスのとれた
ワイニー風味を形成しております。
チェリー、ベリー、ストロベリー、カカオの風味があり
フレッシュなワイニーだったり、ビンテージのような重厚感のあるワイニーだったり
ブランデーの様な、ワインの様な風味だったりと
コーヒーの銘柄により、繊細でありバランスの違いをお楽しみ頂けます。
日本人が持つコーヒーの固定観念の枠組みを超えた。現代のコーヒー豆が持つ風味を醸し出す
フルーティなワイニーコーヒーです。
「水出しコーヒー」
「従来の水出しコーヒーとは?」
インドネシアがオランダ領だった時代に、オランダ人がインドネシアのコーヒー豆でを
お湯でコーヒーを抽出して飲んでみると、苦みが強く飲めなかったのだとか….
そこで、お湯ではなく、常温水もしくは冷水でコーヒーで抽出したら?となり
その抽出されたコーヒーエキスは苦味がなく、とても円やかな口当たりになりました。
当時のコーヒー豆も今から15年程前までのコーヒーも品質的にあまりよくはなく
深く焙煎したコーヒー豆でコーヒーを抽出した、苦みの強いコーヒーを嗜んでいました。
そのような苦味の強いコーヒーを飲み易くする抽出方法こそがが水出し抽出です。
つまり、水出し抽出されたコーヒーエキスは、苦みや渋みの成分を抽出しないので
円やかな口当たりと、風味を形成するのです。
意識して過去を振り返ってみてください。
昔の純喫茶やレストランやコーヒー専門店がコーヒーをどのように扱っていたのか
ストレートコーヒーに角砂糖を入れ、ポーションフレッシュを入れて飲んでいたり
高い位地からコーヒーカップにコーヒーと牛乳を注いて強引に酸化させ苦味を抑えていたり
粗く挽いたコーヒー豆をネルドリップで抽出して口当たりを円くしたり
苦味を抑えた水出し抽出されたコーヒーエキスを鍋で温めて、コクのあるマイルドな
コーヒーを飲んでいませんでしたか?
当時のコーヒーの品質では創れるコーヒーの成分の範囲があまりにも狭く深く煎ることでしか
コーヒーエキスを作ることができず、あれやこれやと抽出方法でカバーしていたのです。
補足ですが
コーヒーの酸味が苦手という方が今でも多いと思いますが
大半の方が誤認しております。現代のコーヒーが持つ酸味とそれを醸し出すための焙煎技術で
創られる酸味とは別物です。上記に記したコーヒーエキスを保温状態で1時間、2時間と放置して
酸素と振れ過ぎて酸化コーヒーであり、焙煎工程で火をコーヒー豆の芯まで火を通せてない
不完全焙煎コーヒーを飲むと 胸焼けや、吐き気が伴います。
コーヒーの知識が乏しいお店は平気でこのようなコーヒーを今でも提供しているでしょう。
残念 極まりないですね。
「Transit水出しコーヒー」
8月から深煎りの水出しコーヒーの提供を初めています。
単一農園の水洗式プロセスのコーヒー生豆を、深煎り焙煎した豆を使用します。
現在 スペシャルティ等級の
インドネシア ポルン・アルフィナー
タンザニア モンデュール
の2種を使い日替わりで水出し抽出しております。
苦味を抑えた風味は、カカオ、ココア、チョコレートのような風味を醸し出し
ストレートの水出しコーヒーが醸し出す個性を楽しんで頂いております。
物販も80g1パックを1000㏄のお水に15時間漬けて 仕上がり900㏄の水出しコーヒーが出来上がります。
保存も1日、2日、3日と時間が経過する度に、深みと甘味が増す。毎日味の変化が楽しめるという特徴があります。
「まとめ」
・ナチュラル、ワイニープロセス浅煎り水出しコーヒーは「フルーティなヌゥボーワインの様な風味」
・ウォシュドプロセスの深煎り水出しコーヒーは「クリアーで重厚なチョコレートの様な風味」
・胸焼けするコーヒーは酸化コーヒー もしくは 焙煎プロセスで芯に火が通ってないコーヒー
・15年前までのコーヒー豆の品質と現代のコーヒー豆の品質は別物であり、創れる風味も別物
・コーヒー知識や経験があるお店と、ないお店では、デリケートなコーヒーの扱いが天と地
昨日今日入ったペーパーアルバイトが作るコーヒーに対価を支払うのか
知識、技術を10年以上磨いた人が作るコーヒーに対価を支払うのか
提供値段が同じでも、物の本質価値の違いは明らかです。
決めるのは消費者であり
消費者の質が問われていると思います。
無知識は安堵と不安を抱くと思います。
マジョリティからマイノリティへの意識が今求められていますよ。
一つのコミュニティーを運営している一個人が感じる事ですがね……
コーヒー屋のブログですが、コーヒーを通して感じている
自ら考えて行動するコミュニティーでありたいと思います。
簡単に目にする情報や、聞く情報を安易に信用して行動するのはリスキーだと思われます。
そう遠くない日に、そのまま自分に返ってくると思います。
一個人的にそうなりたくないので、もう行動します。
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